雇用調整助成金の特例措置の拡大内容が公開されました

4月10日、厚生労働省は新型コロナウイルス感染症にかかる雇用調整助成金の特例措置の拡大内容を公表しました。

今般の新型コロナウイルス感染症の影響により事業活動が急激に縮小する事業所が生じ、地域経済への影響が見込まれることから、厚生労働省では、新型コロナウイルス感染症に伴う経済上の理由により事業活動の縮小を余儀なくされ、雇用調整を行わざるを得ない事業主に対して、令和2年2月14日、同月28日及び3月10日に雇用調整助成金に係る特例措置を講じていましたが、これを拡充し、令和2年4月1日から同年6月30日までの間は、緊急対応期間として、上乗せの特例措置を講じるとのことです。

特例措置内容の概要は以下の通りです。
①緊急対応期間(令和2年4月1日~同年6月30日)の休業等の上乗せ特例
・休業又は教育訓練を実施した場合の助成率の大幅に引き上げ
・教育訓練の加算額を大幅に引き上げ
・教育訓練の範囲を大幅に拡大
・生産指標の要件の緩和
・支給限度日数とは別枠の助成金利用
・対象労働者の拡大

②運用面の特例
・事後提出が可能な期間を延長
・短時間休業等対象とする休業の拡大
・休業規模の要件の緩和
・残業相殺制度の当面停止

また、これらにあわせて新型コロナウイルス感染症に係る雇用調整助成金の特例措置に関する申請書類等については、大幅に簡素化し、事業主の申請手続きの負担を軽減するとともに、支給事務の迅速化を図られます。具体的には、
・記載事項の半減(自動計算機能付き様式の導入や残業相殺の停止等)
・記載事項の簡略化(休業等の実績を日ごとではなく合計日数のみで可とする)
・添付書類の削減
などが行われます。
更に、出勤簿や給与台帳でなくても、手書きのシフト表や、給与明細のコピー等でも良いとするなど、事業所にある既存の書類を活用して、添付書類を提出することができるようになるとのことです。

これらに合わせて、雇用調整助成金FAQも公開されましたので、併せてご覧ください。

詳細については下記URLにてご確認ください。
【厚生労働省】
新型コロナウイルス感染症の影響に伴う雇用調整助成金の特例措置を追加実施するとともに、申請書類の大幅な簡素化を行います
新型コロナウイルス感染症の影響を踏まえ雇用調整助成金の特例を拡充します【PDF】
雇用調整助成金の申請書類を簡素化します【PDF】
雇用調整助成金(新型コロナウイルス感染症の影響に伴う特例)